Quantcast
Channel: ジョジョ好きの奇妙な日常
Viewing all articles
Browse latest Browse all 484

【考察】シーザー・アントニオ・ツェペリについて考える その2

$
0
0

続きです。


いつものことなんだけど、めちゃくちゃ長くなってしまった…(汗)
その3に分けなかったことを後悔してます。
スイませェん。



前回はこちら↓



今回はセリフやシーン、プロフィールを振り返ります。

一番のテーマは、なぜシーザーは一人で戦いに挑み、死ぬことになってしまったのかです。
あくまでも私の個人的な想像を語ってます。

では、初登場時から振り返ろう!




「最近このホテルも格が落ちたな…いなか者がふえたようだ」

言わずもがな、シーザー初セリフ。
どこぞのシニョリーナとイチャイチャしながら、世間知らずなジョセフを遠回しに馬鹿にしたシーン。
スパゲッティネーロ、今ではファミレスなんかでも食べられるけど、私も実家の近所にサイゼリヤができるまでは知らなかったな~!
しかし両親が居ないにしてもかなり裕福に育ったであろうジョセフは、なぜネーロを知らなかったんだろう?
時代背景や食文化について全く知らないけど、当時のイギリスにはないメニューだったのかな?

スピードワゴンに呼び寄せられ、シーザーはずっとジョセフを待っていたわけだけど、イメージとしてはジョナサンのような屈強な戦士(そして紳士)を期待してたんだろうね。


「おれたちイタリア人は一族をおもう気持ちがどの民族よりも強い!それを誇りにしているから受け継ぐのだ!」

スピードワゴンにより、改めてジョセフを紹介された後のセリフ。
誇り高いけど暑苦しそうな男だなと初めは思ったものだけど、読み返してみると何だか切ない。


シーザーとタバコ
{13F4574A-DBAA-4DEB-A113-FF715825B975:01}

マルクを待つ間、シーザーはジョセフとスピードワゴンを前にタバコを吸う。
作中でシーザーがタバコを吸ったのは、おそらくこのシーンのみ?
殺人以外の罪を全て犯してきた人だから、タバコくらい全く不思議ではないんだけど、波紋の呼吸に悪影響はないのかなぁ…ってリサリサも吸ってたしなぁ。
タバコくらい何てことない、強靭な肺の持ち主なのかな波紋使いって。

かなり破天荒に生きてきたジョセフがタバコを吸わなかった理由…それなりに育ちが良かったからかもしれないけど、やっぱりエリナばあちゃんを気遣ってだったのかな。

この頃の荒木先生は、不良っぽい人や過去に道を踏み外した系の人にはタバコを吸わせるのがお好きだったのかもしれない。
一番吸ってそうな5部ギャングの方々は、誰も吸ってるシーンがなかったような。


「ただの若者だったッ!ジョジョオオオオおまえは ひっこんでろぉーーーー!おれが片をつけるッ!!」
{3F30EEB9-63CD-49B1-B3B1-2F3A52408B2D:01}

初めてシーザーの本気の怒りが見れたシーン、それはマルクの死。
ここでなぜシーザーは、マルクのペンダント(の中の婚約者の写真)を噛んだのか?
どういう意味があるのかと、オラオラジオ撮り下ろしゲスト回で佐藤拓也さんと小野大輔さんが語り合ってたね。
シーザーを演じた佐藤さんは、マルクに代わってマルクの婚約者を守りたかったから…みたいなことを仰ってたかな。

ここのジョセフとシーザーのジョジョ立ちを初めてアニメで見たとき、なんだこのキラキラ輝くアニメは?と思った(笑)
後光が差してるかのようだったよね。
3部イベント・ラストクルセイダースで小野さんと三宅さんがチャレンジしたポーズでもある。


(波紋の修行につきあうぜ……強く成長するんだ…おれも おまえもな…)

ワムウとエシディシに指輪を埋め込まれ、意識を失ったジョセフを介抱しながら。
シーザーがジョセフに心底惚れ込んだと思われるシーン。
ジョセフの戦いぶりに「感動した」との素直なモノローグが、次の場面でも語られる。


「おれは先生を自分の母と同じくらいに尊敬している!無礼をするなよ おれがゆるさん」

シーザーとリサリサの出会いのシーンや、リサリサがどのようにシーザーに稽古をつけてきたか等、この二人にまつわる回想シーンはほぼない。
二人が信頼しあっていること、シーザーがリサリサを女神のごとく崇めていることはこのシーンからも何となく分かる。
佐藤さんも、シーザーはリサリサを一人の女性として愛していたのではないか、と仰ってたね。
「母と同じくらいに」と言うけど、シーザーは幼くして母を亡くしているので(詳細は不明。もしかしたら母を全く知らない)、その分憧れや尊敬の気持ちが膨らんだのかもしれない。


PROFILE OF CEASAR

文庫では5巻「波紋教師リサリサその④」の手前にシーザーのプロフィールが載っている。

1918年5月13日生 20歳 A型
イタリア・ジェノヴァ出身
186cm 90kg
髪:ブロンド 瞳:グリーン
カトリック
現在学生、前科なし
両ホッペにヘンなアザがある
虫歯一本
性格:キザでとっつきにくい男だが、一族や友人を大切に思い、そのことに誇りを持っている(内に秘める激情)
口ぐせ:「マンマミヤ~~」
好きな食べ物:ビーフ・ストロガノフ
好きな色:オレンジ
好きな花:ひまわり
趣味:ライター集め
特技:ダーツゲーム
きらいなもの:ダサいやつ いいかげんなヤツ リンゴの皮をむく音 
ガールフレンド:いっぱい ひとりさびしそうな女の子をみると、相手をしてあげなくては…と思ってしまう そのためにつくウソは「正しいこと」と信じている
将来の夢:明るい家族をもつこと

以上。

将来の夢が泣けてたまらん…
自分の家族は石仮面にまつわる運命と悲運によってボロボロに壊れてしまったし、自らも一度は捨てた。
恐ろしいことは全て自分の代でケリをつけ、自分(や兄弟たち)こそは幸せな家庭を築き、子供たちには平和な世界で普通の暮らしをさせてやりたいと願っていたのかもしれない。
ジョセフのプロフィールに「寂しがり屋」とあるけど、シーザーの好きな色や花を見ていると、なんとなくシーザーも人の温もりや繋がりを求めていたような気がする。

忘れがちなのは、現在学生ってとこ。
大学休学中かな?
しかし少年院に入れられたり貧民街に住んでたりと荒れに荒れてたのに、どうやって学校に入学したんだ。
波紋の修行をしながら高校を卒業し、大学に入学したのか?
それとも義務教育をやり直しているとか…

リンゴの皮をむく音が嫌いって何なんだ(笑)
これは笑っていい妙なクセなのか、それとも深い理由があるのか?
子供の頃に風邪をひいたとき、お父さんがベッドサイドでリンゴをむいてくれた思い出が蘇って、センチメンタルになるから?
私としては、単純にあのシャリシャリ音に虫唾が走る妙なヤツって方に一票入れたい。

それから「前科なし」ってどういうことだ。

関係ないけど、シーザーが自分を見失い荒れまくってた16歳という年齢…ジョルノはその年で既にギャングのボスなんだよね(笑)
ヤベェ。


「先生ーーッ!いったいどこにいるのですッ!?」
「や……やめろォ!JOJO そこに じっとしてろォーー!!」

無事ヘルクライム・ピラーを登り終えたシーザーは、すぐさまジョセフの心配をし、油の噴出を止めてもらいたくリサリサを捜す。
自分が登頂に成功したことを喜んだり、疲れた身体を休めようとするよりも先に。
メッシーナとの最終試験を終えたあとの行動に似ているね。


「せ…せんせい!彼を救うためにこのシーザーが手をかすことをおゆるしください!」

リサリサに対しては本当に低姿勢。


「わからん やっぱり単純サッパリ野郎だったかな……」

ここ好き。
リサリサに仕返しをしようとしたジョセフが自分の成長に気づいて感動し、態度を一変させた一連のやり取りを見ていたシーザーの感想。


「いっておくが JOJOは イイカゲンなへらず口をたたくが ヤツの良さは 心の底の方にある」

ジョセフのことをよぉーく分かっている。
逆に考えると、シーザーも人の心の底を見れる人だってこと。


メッシーナ「おめーは友人を作るのはヘタクソだが 一度惚れ込むと女以上だぜ」

そしてメッシーナは、シーザーのことをよぉーく分かっている。
4年間毎日一緒に修行してきたんだもんね。
シーザーの性格を的確に表した、ちょっと有名なセリフ。


「お おまえ!………ハッ オホンオホッ フ…フンッ!……おまえ エシディシとの戦いに生きていたのか よかったな 運のいい野郎だぜ」

エシディシ戦から無事に帰還していたジョセフの顔を見て、大喜びしてしまいそうになって慌てて平静を装ったシーン。
これはいわゆるツンデレってやつなのか(笑)


(JOJO………………)

スージーQに取り憑くという外道な行いをしたエシディシを、醜いとシーザーは罵った。
しかしジョセフは、エシディシはエシディシなりに必死に生きた(人間讃歌ッ!人間じゃないけど)のだと説き、エシディシの生命に敬意を払った。
そんなジョセフを見て、シーザーは何を思ったか?
父の仇、一族の仇として柱の男を殺すことのみ考えて修行を積んできたであろうシーザーにとって、新しい切り口だったのかもしれない。
言葉を失っている。

ジョセフとの出会いは、シーザーの人生をより豊かにしたのだろう。
ほんの短い間だったけど…


「足りない長さは このおれが……おぎなうぜ!!」

シュトロハイムと再会し、カーズとやり合って崖下に落下するジョセフを助けた際のセリフ。
「息のあったコンビネーションプレー」とシュトロハイムが絶賛したのも相まって、アニメではやたら印象に残っているシーン。
と言うかシュトロハイムがとにかく印象に残っている。
あの煩さ(笑)
ヴェエエリィイイナイス!


「あせってなどいないッ!これは決着だッ!石仮面のために死んだおれのじいさんと おまえの祖父の代からの因縁に決着をつける!おれはやつをブッ殺すッ!!」

ついにここまで来てしまった…

シーザーはなぜ、一人でホテルに特攻してしまったのだろう?
みんなと一緒に行けば、きっと死なずに済んだのに…

シーザーがたった一人で行ってしまった理由は、父の仇が目前に迫り気が急いていたことや、ジョセフと大喧嘩したからだけではないはずだ。
ジョセフが言うように日が沈んでから迎え撃つのではなく、日が高いうちに勝負を挑まなければならない確固たる理由があった。
柱の男対策として編み出した技、シャボンカッターは昼間しか有効でないからだ。

あの時シーザーがジョセフに「おれが編み出した技は昼間しか使えない。だから今すぐ行きたいんだ」と冷静に説明することさえできていたら、全てうまくいったのでは?と、私はたまに考える。

逆に考えてみよう。

それを言えなかった理由を。
先につっかかったのは明らかにシーザーだった。
先に手を出したのもシーザーだった。

つまり、あの城を前にした時点で、シーザーはもう独りだったんだと思う。
自分の技が昼間しか有効でないこと、それは自分だけにしか関係のないことであり、わざわざみんなに伝える必要なんてないと思っていた。
もしもみんながすぐに攻め込むことに賛成してくれて、一緒に城に向かったとしても、カーズとの決闘(あの時はカーズしかいないものと思っていた)には誰にも手出しをさせないつもりだったんだ。
一対一で挑み、勝ちたかった。
カーズは最終的に勝てばよかろうなのだああああなので、結局騙し討ちに遭い殺されてたかもしれないけど…

{A0ACB45D-4205-418C-B15A-357BCB2B6B93:01}
精神テンションとしては、Jガイル戦に挑んだポルナレフと似たようなものだと思う。
ポルナレフは、アヴドゥルを失い(生きてたけど)花京院に救われることで、考えを改めることができた。
でも、シーザーにはそのチャンスは訪れなかった。
そこで命を落としてしまった。

シャボンカッターという技のことだけでなく、幼少期の辛い思い出やここに至るまでの経緯を、シーザーはジョセフに何一つ話してこなかった。
何でも話せるから親友!ってわけではない。
それは分かってる。
特に男という生き物は、女以上に自分の弱みや情けない話は他者に知られたくないと思うんだろう。
でも、これから共に打ち倒そうという相手に全く無関係の話ではなかったんだ。
だからせめてジョセフには、全て打ち明けるべきだったんじゃないか?

シーザーは…どうして…

私はシーザーが大好きだが、ここらへんのことを考えるといつも頭を抱えてしまう。
理解しきれないのだ。
読者の私まで、置いて行かれた気持ちになる。
どうして、ジョセフに何も話さなかったの?
{4409A253-FAEC-493A-9256-7F0A74EA4D51:01}


「とうさん!………」

リサリサがジョセフに語って聞かせた、シーザーが6年ぶりに父と再会したときのエピソード。
それまで心の中では「クソオヤジ」や「あの野郎」等と呼んでいたのだろうけど、自分の身代わりとなって死んでいった姿を見て、思わず「とうさん」と。


「し……し……死ぬのは……こわくねえ………ぜ だが…おれは 誇り高きツェペリ家の男だ その血統を受け継いでいる 父さんは このおれを息子と知らなくても 自分の命を犠牲にして救ってくれた………じいさんも JOJOの祖父ジョナサンのために 波紋の力を与えて死んでいったというぜ………こ こんなこと人間でねえきさまなんかに しゃべってもわからねーだろうがなァ だから オレだってなんかしなくっちゃあな…カッコ悪くてあの世に行けねーぜ……おれが最期にみせるのは 代々受け継いだ未来にたくすツェペリ魂だ!人間の魂だ!JOJOーーおれの最期の波紋だぜーーうけとってくれーーッ」
{540F6F6F-BE2B-46DE-B506-FD5C708F9C51:01}

満足気な表情に見えなくもないけど、何の悔いもやり残したこともなかったなんてことは、絶対にないはずだ。

原作もアニメも、涙無くして見れない。
シーザーの死についてはその1でも触れたので、もう多くは語るまい。


ワムウ「おれにとって 強い戦士こそ真理………勇者こそ友であり尊敬する者!!おれはおまえのことを 永遠に記憶のかたすみにとどめておくであろう シーザー シャボン玉のように華麗ではかなき男よ」

相手がワムウだったからこそ、この戦いは名勝負になった。
エシディシ戦やカーズ戦は最終的に一対一の真っ向勝負でなくなってしまったけど、ワムウは常に正々堂々戦った。


その身尽きても その魂は死なず…
シーザー・ツェペリ二十歳 ここに眠る。

原作とアニメでは、このナレーションが入るタイミングが変わっている。
大川透さんが、心を込めてしっとりと読み上げてくれた…




シーザーについては、以上です。


ジョセフvsワムウ戦でもシーザーのバンダナが登場するので、そこまで語ろうかと思ったけど…それはいつか、ジョセフの考察をするときに振り返りたい。
{5EA43396-3911-4EB0-90FC-7C3F6D8D02A0:01}

ジョセフは本当に強くてカッコいい男だよ。

シーザーについて考えるにはどうしてもジョセフを、ジョセフについて考えるにはどうしてもシーザーを思い出す。


ジョジョの登場人物はみんな、過去に家族や大切な仲間を失っていても、立ち止まることなく前を向いて生きている。
人間讃歌。

私たち…リアルな人間は彼らほど強くないので、どうしても立ち止まってしまうことはある。
でも時間は戻らないので、やり直すことなんてできない。
だったら、前を向いて歩き続けたい!
そんな気持ちを後押ししてくれるよね、ジョジョって。


グラッツェ。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 484

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>