続きです。
前回はこちら↓
まず、前回書こうと思って書き忘れたことをひとつ。
前回は、同じく生まれつきのスタンド使いである花京院とポルナレフがどうしてこうも境遇に差ができてしまったのか?ということを軽く考察しました。
日本人とフランス人という違いは結構大きいと思います。
「みんなと違うことが辛い」という悩みは、多かれ少なかれ誰しもが子供時代に一度は経験しますが、それは島国日本人特有の感覚かもしれないなー…とも思うのです…
アヴドゥルも、生まれつきのスタンド使いです。
彼が「みんなに見えないものが自分にだけ見える。嫌だ。辛い」なんて思ったことがあったか?
と考えると、なかった気がするんですよね。
ポルナレフと同じで、むしろ誇りに思ってそうな。
「神がおれに与えた力」と捉えるタイプかなと。
ポルナレフは自分のために、アヴドゥルはみんなのために使おうとした、というイメージを私は持っています。
真実は分からないですけどね、荒木先生にしか。
で、もうひとつ考えたいことというのは、仗助との違い。
仗助は生まれつきのスタンド使いではありませんが、4歳で発現させてるので、似たようなものです。
花京院と同じ普通の日本人である彼が、花京院のように塞ぎ込んだことがあったか?と想像すると、やはりそれもないような気がします。
仗助はあの病から復帰して意識をはっきり取り戻したとき、おそらくクレイジーダイヤモンド(まだ名前はない)と出会ったんだと思います。
「あのお兄ちゃんがくれた、ぼくだけの特別な力!」「ぼくが母さんを守るための力!」と思ったんじゃないかな〜と…これまた私個人の想像ですが…
少なくとも、花京院のように友達を作れない・作らないという思考には至らなかったと思います。
ヒーローに憧れる少年、魔法に憧れる少女が、本当に夢を叶えた喜びを素直に受け止めたみたいな。
花京院典明って子は、元々非常に賢くて現実的・論理的思考の持ち主だったのではないかなぁと思います。
神に選ばれただなんて非現実的なことや、自分が世界を守るヒーローだなんて非科学的なことは考えもしない。
現状を冷静に判断した結果、「どうやら自分だけが異常だ」という結論に至ったのかもしれません。
賢いって、時に切ないなぁ…
たとえスタンドなどなくても、どちらかというと典明は孤独な子供だったのではないか、とも思います。
周りがみんなガキに見える。
話が合わない。
家でテレビを見たり、ゲームをやってるほうがマシ。
って子。
学年に一人か二人、こういうタイプの秀才がいましたよね。
あくまでも私の想像ですよぉ(笑)
もちろん典明はとっても優しい子でもあるので、友人や先生を馬鹿にしたりすることは絶対になかったと思います!
周りがガキにしか見えなくても、それでもわれ以外みなわが師とも思ってたような…
少なくともスターダストクルセイダースのメンツのことは、心から尊敬していたと思います。
そういえば、初期花京院の髪型ってずいぶん特徴的ですけど、ゲームアイズオブヘブンにはしっかりこのモデルが用意されてたのには笑いました(笑)
では、前回の続き、香港上陸後から振り返りたいと思います。
「花京院オメーこーゆーダジャレいうやつってよーっ
ムショーにハラが立ってこねーか!」
いつの間に友達になったんだ君たち(笑)
多分承太郎は物事をあんまり深く考えない(若い頃は特に)ので、この時点ですっかり花京院に気を許しちゃってるんですよねー。
花京院は内心「えっ!ぼく!?今ぼくに話しかけたのか!?」ってビビってんじゃないかと、読んでていつも私は思います(笑)
だってまだ、肉の芽を抜いてもらってから丸一日くらいしか経ってないでしょ?
偽船長戦後。
ガクセーはガクセーらしくと言うけれど、こんな男子ガクセー居ねーよ!(笑)
学ランの胸ポケットに櫛を入れてる男子、少なくとも私が通ってた学校には居なかったと思います。
確認したことはありませんけど(笑)
几帳面で綺麗好き、身だしなみをきちんと整えることは最低限のマナーと思ってるのかな?
シンガポールに上陸し、まだついてくる家出少女アンちゃんに対し
「しょうがない…ホテル代を面倒見てやるか。ポルナレフ、彼女のプライドを傷つけんよう連れて来てくれ」
「あいよ…おい!ビンボーなんだろ?めぐんでやるから、ついて来な!」
と言う下りでみんな呆れたり笑ったりするんですが、花京院は…
口元を手で隠して笑うんですね!
もちろんアニメオリジナルです。
こんな高校男児も見たことないです。
女子力高し!!
続いてラバソ花京院についても触れたいところですが、花京院典明本人とは何の関わりもないのでやめておきます(笑)
ラバーソールは一体花京院の何をどう下見してああいう振る舞いになったんだよ!!??
もうちょい寄せる努力しろよ!(笑)
あと承太郎お前天然だろ!
アニメで見ると尚更「こいつは花京院じゃねえ」と気づくタイミングが遅すぎて(笑)
承太郎がラバーソールの相手をしてる間、本物の花京院は何をしていたかということは、アニメで語られました。
「ぼくがどうかしたんですか?」
「んっ…お前、今までどこに?」
「ジョジョに置いて行かれたので、プールサイドで日光浴を」
「学生服のままで?」
「それが?」
「…大丈夫、こいつは本物だ!」
学ランで日光浴=本物
っていう判断(笑)
ジョセフとアヴドゥルからも、既に変わり者と認識されてたんですね。
本当になんなんだ花京院典明!(笑)
まじめで常識人な知的キャラはこの世に溢れてますが、それプラスレロレロ&肘鉄仲直り&赤ちゃんにうんちっていうキャラは花京院たった一人ですよね。
承太郎のこの顔に笑う(笑)
インドのレストランにて。
手洗いに行くと言うポルナレフに注文はどうするとジョセフが尋ね、
「任せる。とびっきりのを頼むぜ!フランス人のおれの口に合う、ゴージャスな料理をよ」
「まぁ、何でもいいってことですよ。彼の口に合うってことは」
という辛辣なアニメオリジナルセリフ(笑)
口をあんぐり開けたままのジョセフにも笑えます。
その後、ポルナレフが一旦離反するシーンにて。
ちなみにアニメではこんな感じ。
何を思ってたんでしょうね?
どちらの気持ちも分かるから、何も言えなかったのか。
自分が何か言うべきところではないと思ったのか。
承太郎は後者な気がします。
その後花京院は合流したポルナレフに向かって、
「まだわからないのですか
アヴドゥルさんは言った…
『ひとりで闘うのは危険だ』と
しかしあなたは それを無視した…」
と言っているので、ポルナレフに対してアヴドゥルさんの真意に自分で気づいて欲しい。思い直して欲しいと思ってたのかも…
と言っているので、ポルナレフに対してアヴドゥルさんの真意に自分で気づいて欲しい。思い直して欲しいと思ってたのかも…
前半のクライマックス、そして花京院の名バトルであるホル・ホース&Jガイル戦にて…
ガクセーはガクセーらしくしろォー!(笑)
こんなガクセーいねーよ!
ハワイで射撃訓練してた工藤新一みたいな感じで、おそらく海外で運転経験があったのだとは思います。
茶化しましたが…
アヴドゥルの遺志を継ぎ、ポルナレフの雪辱を晴らすために花京院は命を懸ける覚悟を決めたんですよね。
元は個人的な思いで旅に同行したはずですが、インドに着く頃にはもうすっかりチームの一員として動いてます。
特にここで大粒の涙を流したポルナレフを見て、初めて花京院はポルナレフの本質を見たのだと思います。
この軽薄そうな男は本当にただ軽薄なのではなくて、すごく情に厚いのだということ。
この旅ではまるで人懐こくて騒々しいヤツだけど、実はこれまで孤独に戦ってきた男で、想像を絶する悲しみと苦しみを抱えているのだということ…
だから、
ぼくたちふたりが倒すッ!
「一緒に戦おう」とか「ふたりで倒そう」という言い方をしないところが、誰よりも熱いこの男、花京院典明らしさだと思います。
まだまだ
←To Be Continued